有希さんが「はじめての登山」と言う題で一切経山と鎌沼に行ったときの感想文を寄せてくれました。


「今年の夏休みは、山に登ろう。」と父が言いました。母も「いいね。じゃぁ、ガイドにいとうさんにたのんでみんなでいきましょう。」といいました。
私は、山にいちどでもいいから登ってみたいと思いました。それでがんばろうと心にきめて、トレーニングをしました。前の夜は、「ドキドキしちゃうなあ。」と思っていました。

 朝6時に起きると、少し風がふいていたけど、雨が上がっていてよかったとおもいました。車であづま山のちゅう車場につきました。いとうさんが「きょう登る山は、一切きょう山と言って有希ちゃんでもだいじょうぶだからがんばって歩こうね。」とはげましてくれたので登れそうだという気持ちになりました。登りはじめると風がとてもつめたかったです。十分位歩くともう足がつかれてしまいました。

 右手のほうにかこうがんが見えてきました。赤茶色をしていた穴がありました。けむりがすごくて息ができないほどすごかったです。においがくさったゆでたまごのにおいがしてきました。とてもくさかったです。ふんかしたあとの穴はとても大きくてこわかったです。見おろすと雲が動いていました。雲の中に自分がいるような感じがしました。またあるいていくと小さな石がおちてきてすべりそうになりました。一つの山をこえたら頂上が見えてきました。うれしくなって足が早くなりました。やっとのことでつきました。

 東西南北の近くに遠くに山と雲がみえました。父のくつの色よりあざやかなグリーン色をした五色ぬまが見えました。そのむこうに、はい色の雪がのこっていました。頂上には石がつんであって頂上のめじるしが立っていました。おりてから少ししてからお昼をたべました。わかめのスープがとてもおいしかったです。おにぎりもおいしかったです。

 帰りはべつの道をとおってかまぬまのしつげんにむかいました。木道の道を歩いていると人とすれちがうとき「こんにちは」といいます。「山でのエチケットだけど、えしゃくだけでもいいんだよ。」といとうさんが教えてくれました。そして、まわりにさいている高山植物はとったり、ふみつぶしたりしないようにということも教えてもらいました。白いわたのようなワタスゲやチングルマがさいていました。ぬまをひとまわりして下山しました。

 まるたの階だんの道でのぼりよりもつかれました。ときどき歌を歌いました。私は心の中で「早くかきごうりがたべたいなあ。」と思って下りました。下りる時がとてもつらかったです。でも、もどってつめたいかきごうりを食べた時はとくべつおいしかったです。五時間三十分かかってきつかったけどはじめて登山してとてもうれしかったです。いとうさんも「よく歩いたね。」とほめてくれました。またべつの山ものぼってみたいと思いました。

[一切経山と鎌沼表紙][会津の山のぼり]