トントントンと心地良い
音を立てながら、そば板
に打ちつけ延ばしていく

印刷会社がなぜそば打ちページを?

 会津磐梯山の西麓にニッコーキスゲが咲きみだれる湿原地帯の雄国沼がある。ここから喜多方方面に向かって緩斜面に裾野がひろがる風光明媚な雄国地区があり、ここで国営原野開拓の雄国山麓パイロット事業が行なわれていた。
 約400ヘクタールが畑地に生まれかわったが、多くが仮換地で作物が作られていなかったので、地域活性化のために何かをしようと地元市会議員、新聞社地元支局長と私の3人は毎日集まりどうするかどうするかと知恵を出し会った結果、新畑地はそばから作っていくんだとの昔からの言い伝えを聞きそばを作ることになった。
 平成2年8月、雄国山麓の緩斜面に10ヘクタールを借りてそばの種を蒔いた。喜多方から山麓を見あげるとそばの花の白いじゅうたんが幾重にも連なった雲上の世界を夢みてはじまった。
 10ヘクタールを作る経費は約300万円が必要との試算。会費1万円で300名を集めようと「秋の花見」のタイトルでイベントを企画。地元農協も協力してくれて9月12日当日は約600名の参加があり大成功に終わった。このことがきっかけとなり、仙台の小学校が体験農業で毎年くるようになり、その数は年々広がっている。
 平成3年5月、熱塩加納村の生涯学習推進会議地域づくり委員会委員となり委員長の野辺善市さんと出会う。野辺さんが趣味で作っていたそば畑からとれるそば粉のすばらしさに驚愕。地域づくり委員会もそばをテーマとした。地域づくりのなかから「本物のそばを食べる会」の団体も出来、毎年焼き畑からはじまりそばの実を収穫、本物の味を楽しんでいる。

 蕎麦との係わりについて長い経過になりましたが、見よう見まねで打方もすっかりマスターし、皆さんにも「そば粉100%で打った蕎麦」を味わってもらいたいとホームページを開設しました。一味も二味も違います。ぜひ打ち方をマスターしてそば粉100%の味を楽しんでください。

             耶麻印刷株式会社
             代表取締役 芳賀 裕示