ゴミについて
雄国の道路が舗装になってから急に塵芥が多くなって来ました。車でだれでも登り簡単に降りられる、ゴミの持ち帰りのマナーがない人が入って来たためです。
私は雄国に入るたびに2〜3袋は簡単に拾って来ます。それほどゴミは多く捨てられています。山はゴミ捨場ではなく皆の自然の座敷です。サンダル、ハイヒール、ゾウリ等で来て金沢峠の駐車場で雄国沼はどこですかと聞く人がいてがっかりします。山の姿で来る人はさすが大部分の人がゴミを持ち帰ってくれます。一番多いのはジュース缶とビール缶です。時々パンパース、東京の電話帳、タタミ、焼き肉用コンロ、なんでこんなものと思うものが捨てられています。
私はアキ缶のことを、深山アキカン草、テイッシュペーパー等を山チリガミ草、大便のことを人糞草といって皆を笑わせています。一度聞いたらほとんどの人がこの言葉をわすれません。この言葉は雄国が誕生地で私が考えたのですが、時々私の顔を見てアキカン草の伯父ちゃんだと言う子供がいます。こんなので有名では仕方がありません。
ある時こんなことがありました。レンゲツツジの満開の時、芝草の場所で中年の夫婦4人でビールといろいろなごちそうを並べてうまそうに宴会していました。終わったらゴミだけ持ち帰って下さいと言ったら「ハイ」と元気のいい返事でした。
監視を終えて宴会の近くでアズマギクの写真を取っていたら、宴会も終え帰る支度の様子。飲んだもの食べたもの等などダンボール2つに入れ、旦那の方が1つのダンボールをかつぎ一方の食べカスの入ったダンボールを、かあちゃんが監視員がいないのでその辺の薮につっこんでいこうと言っています。旦那の方は持って行こうと言っていますが、かあちゃんにおし切られ薮に入れようとしていました。
私はこまったもんだと思いながら顔を出しましたら、四人ともバツの悪い顔をして、女の人が「あら、いたの。」男の人は「すみません。」とすぐあやまります。四人に向って「私がいてもいなくてもごみは持ち帰りですよ。」と注意しますと
女の一人がふてされています。さすが男の人は良心があるのか、又アルコールが入っていたのか、かぁちゃん達を一喝し二人の男がダンボールをかついで帰っていく姿はなさけないように見えました。
つくづく女の強さも山の上まで来たかと苦笑してしまいました。
私がタバコの吸いがらを捨てたのを見て注意するときは、やさしく「もしもし、おとしものですよ」というと、だいだいの人は両ポケツトに手をやり、あたりをちょろちょろと見て変な顔をします。
私「それですよ」とタバコの吸いがらを指差すと、その人はニヤーと笑ってかっこうわるそうに拾ってくれます。
イヘエヘと私はやったと笑う。
私も30数年雄国に出かけておりましたが、こんなこと初めてです。現金で36万円です。
でも本当は私が拾ったのではないのです。土曜日に監視に行ったとき大型バスが登っていたのです。このバスは茨城県から来た身体障害者と介ぞいの人が20人だったのですが一応道路の渋滞と危険のため注意しました。すると係の人が来てこの財布を拾ったというのです。腕章をつけている私にこの財布を託したので、二人で一応中身を見たら36万円入っていてその他カード10枚くらい入っていました。
自分で警察に届けて下さいといったら「私達は裏磐梯に行かなくてはならないのでお願いしたい」と私に回って来たのです。それから2時間位監視を続けて5時頃喜多方警察署に届けまた。大金の入っている財布を拾いましたと言ったら「待っていました。3時間前に猪苗代署から連絡があった。」とのことでした。
拾った人、届けた人2人の確認がとれないと財布を渡すことも出来ないそうで、拾った人の名前はわかりますが、裏磐梯のどこに泊まっているかわかりません。方々電話をして宿もわかり、連絡が取れて私も帰って来ました。帰って来てビール一杯のんでいると、署から電話が入り、おとした人が来たので会いたいとのことです。私はビールを飲んでいるので家の人に送ってもらい署にまいりました。途中、家の人は車の中で「多分謝礼の話がでると思うけど、あなたは人がいいから寄付するなんていわないでね。」などとくぎをさされ、お言葉どおり謝礼3万円をいただいて来て焼き肉にばけました。
たまにはいいとこあるなぁ、ゴミを捨てないで財布を捨てて下さい。私が拾います。又無いかなぁ。